まず上位の国立大学の医学部での、面接の配点比に関してざっと考えてみます。
東大の理3、京大の医学部、阪大の(医)、名古屋大(医)、東北大(医)などは面接の点数比は高くはありません。(面接の点数比は低めです)
なかでも、東大の理3、京大の(医)、阪大の(医)は面接を「点数化していません」。
また医学部から離れても、AO入試的なものの募集人数は、東大、京大、一橋、ではかなり少ない物になっています。
これらの上位国立大学では、AO的入試は実質若干名(募集人員の数は書いてありますが、人数比として考えると「若干名」に近い程度です。)
さらに東大については、かつては科類ごとに入試問題をつくって、後期日程をやっていました。しかしそのあとそれを、全科類で共通問題で約100人の後期日程試験の形に変えました。
そしてさらに、その新後期試験も廃止し、レベルの高い「外部テスト、コンテスト」のスコアを提出させて全学部合計で100人弱だけ選抜する「推薦」に変えました。
ポイントをいうと、「後期日程」的な選抜について(とうとう)東大は独自の試験を作らなくなった。
東大の一学年は約3000人、そのうち「推薦入試」は100人以下。
ということは、3000人の枠のうちの約2900人は、4教科5科目の前期日程の試験で入学するしかない。
これを東大の側からみれば「うちは後期とか推薦について、試験問題を作る気は無い」「昭和からやってる前期日程の試験で点をとれた人を入学させる、それがいい。それでうまくいく」。
東大はおおよそ、こう思っているということです。
そして、東大の理3、京大の医学部、阪大の(医)、名古屋大(医)、東北大(医)も面接の配点は低い。とくに東大の理3、京大の(医)、阪大の(医)は面接を「点数化していない」
一方、地方国立大などになると、医学部での面接の配点は上昇します。
また、私大、中堅私大になるとAO入試の比率が上がる。
このようにみていくと、東大、京大、一橋、阪大、名古屋大(医)、東北大(医)などの上位大学は、基本的に学力で学生を採っている。
医学部であっても「面接を点数化しない」=東大、京大、阪大。またAO、やる気論文などを選考材料にほとんど「しない」。
私大、中堅私大になるとAO的入試の割合があがる。
今回の東京医大の件を入試全般に一般化するのは不正確でしょう。
東大、京大、一橋、阪大、東北大(医)のように受験者層が高ければ、ああいうことをする必要はない。
東京医大は受験者層が一流でないからああいうことをした。(する必要が出てきてしまった)
けっきょくそういうこととも言えます。
東大、京大、一橋、阪大、東北大(医)はほぼ「試験」の点数で学生を採っている。とくに東大は、面接を点数化「せず」、独自問題の後期もやっていない。東大、京大、一橋、阪大、は、学力をテストしてその点数で判定するのが公平、わが大学として良いと思っている。(そういうことです)
*当ブログの筆者の略歴;一橋大学・卒。プロ家庭教師。講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。合格実績;大阪大学(医・医)、名古屋大学(医・医)、東北大学(医・医)、九州大学(医・医)、東大、京大など