大学受験がでてくるまんがに大人げなくつっこみを(第5回)冬物語
マンガ「冬物語」
主人公の女友達(以上の関係)の倉橋奈緒子。
あっけらかんとしたタイプで、またちょっとズバズバものを言うタイプ。
そんな彼女だが実は多浪で、予備校の私大文系クラスにいる。
ただ、父親に学力のことで見捨てられ、見返したいと思っている。
「表向き」は私大文系志望と言っているが、実は慶応・医学部志望。
そして、その倉橋奈緒子の受験のときに、倉橋が慶応・文学部を受けている描写がある。
ほんとうは、医学部志望で、文系もうける。
そういうときに、実際だったら、慶応・文学部は「受けません」
慶応・文学部は、入試において英語で辞書の持ち込みがOK。つまりそれほど英語の問題が重いです。
また論文があります。その論文の要求も高いです。そして論文の配点もけっこう大きいです。
そんな慶応・文学部は受けません。
(論文、英語の負担が大きいし、英、数、国で受かる、という入試ではないので。)
東大、京大の理系、または上位の医学部志望、それで私立の文系学部も受ける。
そういうときは、ほとんど経済学部か商学部を受けます。
自信がないときは商学部や経営系統、プライドがある人は経済学部、経済系統、を受けます。
医学部志望で、自信がない、文系も受ける。文系は受かっていれば良いという人は慶応や早稲田の商学部。
医学部志望でプライドがあるかそれなりに自信があり、文系も受ける、そういう人は早稲田の政経。
実は慶応・医学部志望の人が、商学部、経済学部を受けずに、
英語で辞書の持ち込みOK、それほど重い英語。
論文の要求もきつい。論文の配点もけっこう大きい。
そんな慶応・文学部、「受けません」
ところが、実は慶応・医学部志望の倉橋奈緒子が慶応・文学部を受けている。
「ないです」
「私立大・文学部、やさしい。」
このマンガの制作サイドが、そういうステレオタイプで実際(慶応・文が)どうなのかをぜんぜん知らずに、慶応・文学部と思ってしまったのでしょう。
慶応・文は、英語で辞書の持ち込みOK。それほど英語の問題が重い。
小論文のレベルもかなり高い。配点も大きい。
こういう入試です。
実は医学部志望の倉橋奈緒子が、そんな慶応・文学部を受けている描写がある。
「現実には、ないです」
理系、医学部志望で文系学部も受ける。その場合は、実際は商学部か経済学部(経営学部)です。
*たまにそういう人はいます。
私の同じ歳の知人(塾でいっしょだった)も、東大・理1と早稲田・政経をうけていました。
私の年上の知人は、ある国立大学の医学部と早稲田・政経を受けていました。女子で浪人だったためだと思います。
この人はけっきょく医学部に受かっていました。
私の地元の友人もある国立大学の医学部と慶応の商学部を受けてました。
“国立大学の医学部だったら一人暮らししていいけど、医学部以外だったら地元にいろ”という話になったから、というように言っていました。
*当ブログの筆者の略歴;
一橋大学・卒。(+東大・理2、再受験で合格。親に止められ入りなおし進学は出来ず。)
プロ家庭教師。
講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。
合格実績;東大、京大、阪大(医学部・医学科)、名古屋大学(医・医)、東北大学(医・医)、九州大学(医学部・医学科)、筑駒中、開成中学、麻布中、駒東中など。
前回の記事