注意喚起:実態がちがう入試を「同じゾーン、難易度同じ」という指導者。数学、北海道大学、九州大学、東北大学。誤った入試分析を言う指導者。

大学入試の場合、そもそも大学のレベル(ゾーン)によって、問題の難易度がちがうということがあります。
そしてたまに、数学に関して「北海道大学九州大学東北大学の理系数学はレベルが同じだ」といった感じのことを言っている指導者がいます。(*文末に説明を追加しました。)
しかしそういう指導者は、ちゃんと分析をしていない指導者です。

北海道大学
素直な出題がかなり多い。
問題の作り方・難易度でいうと、信州大学とかなり近い。
埼玉大学より問題全体の難易度が低い年もある)

(入試年度によっては「これで点差つくのかな」ということも。)
(逆に言うと、「とくに素直な問題ばっかり」の年はむしろこわい。)
北大を受けて、「捨て問」はありえない

九州大学
問題のレベル自体はそれなりに高い。
(問題の作り方は、神戸大や横国、(筑波大)に近い部分がある。)
ただ誘導が多いので、(2)まではなんとかなることが多い。
また、誘導のおかげで完答できることもわりと多い。
ただし北海道大学と比べると関数の問題整数が関係した問題「独自性がある」またはレベルの高い問題がでることがある。
(つまり、取れなければいけない点数は北大の方がはるかに高い。)
(またこのように九州大の場合は、「捨て問」にしても受かるという問題も出る。)
いっぽう北大で「捨て問」はありえない。)

東北大学
京大のようなかなりの着想を要求する問題はあまり出ない。
ただし、解法パターン頼りで解こうとすると、ほとんど解答が進まない問題が良くでる。
さらに理系の数学では、大学への数学難易度Cつける問題が良くでている
東北大学・理系の場合は、受かるためには、そのような難易度C問題も解ける必要がある
*ここは九州大とは違う。
九州大の場合は、それをバッサリ捨て問にしても合格がありえる
*しかし東北大で、「難易度C」をぜんぶ捨て問にしたら、受からない

以上のように、数学に関して問題の難易度や「できるべきこと」を比較すると、

東北大>>九州大>>>北大

たまに、この3大学をいっしょくたにしている指導者がいます。

問題分析をしていると言えるでしょうか?

あえて雑にいえば、東北大と「北大・九州大」といった分類には最低でもなるわけです。

にもかかわらず、東北大、九州大、北大と3つをいっしょくたにしている指導者、問題分析をしていると言えるでしょうか?

大学への数学」の難易度評価なども、北大はBだらけ、しかし東北大は半分かそれ以上が「難易度C」という年もあります。ですから、東北大の理系の数学は、分類上、阪大に近い側とするのが妥当なのです。

<<当家庭教師センター全体での入試結果>>
2021年入試。

259人中。
東大87名合格。
国立大学・医学部(医学科)54名、合格
東北大学・医学部(医学科)、北海道大学・医学部(医学科)含む。
早稲田大学267人、合格(*複数学部合格をカウント)
慶応大学:178人、合格(*複数学部合格をカウント)
慶応大学は、医学部(医学科)合格8名を含む。

当ブログの筆者の略歴;
一橋大学・卒。(+東大・理2、再受験で合格。*再入学は親にとめられた。)
プロ家庭教師。

講師歴サピックス駿台予備校、医学部専門予備校、など。
ネット指導用英語教材をいろいろ作りました。月4回で月額7000円(5000円)あたりの予定で考えています。

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