小中学校の算数、数学、困った状況。

(困った例1)ある中学のテストでの問題。
タロウさんは、(a+3)(b-2)を次のように展開しました。
(a+3)(b-2)
=(a+3)M
=aM+3M
=a(b-2)+3(b-2)
=ab-2a+3b-6

問い
(a+3)(b-2)=(a+3)M
とMで置けるのはなぜか。理由を書け。
どこかの塾の先生「説明できない」ってなった人がいるらしいです。

(困った例2)
「3×4を、4×3にしちゃだめだ!」
小学校に一部こう固執する先生がいる。
小学校のテストで別の方の順番で書くと100%バツにする先生が一部にいる。
理由として
「1人3個持っているのが4人と、1人4個持っているのが3人は違う状況でしょ!」

まず(例1)は、出題意図は理解できます。
ただ「中学生だと」「どう答えるか」でいくらか混乱はあるかもしれません。
テストでの出題で、自分だったら
(a+3)(b-2)
=(a+3)M
=aM+3M
=a(b-2)+3(b-2)
=ab-2a+3b-6

わたしなら設問
(a+3)(b-2)=(a+3)M
タロウ君はこうおいた。このようにMで置けるのはなぜか。
理由は以下のように説明できる。甲~丙のそれぞれの空欄に最も適する文字、数字、言葉、式を答えよ。
「b-2は、bに〔甲   〕が入る、それに応じて〔乙    〕も別の〔丙   〕となる。そして丙をMと名付けることができるから。」  

つぎに(例2)。
こっちは相当にひどいです。

3×4

4×3

3(個ずつ)、4(人)
4(個ずつ)、3(人)
とするのは、子供向けに仮に単位をつけただけのことです。
似たようなことでいうと、分数の足し算の話のときに「丸々1つのホールケーキ」またはピザをもってきて、「6分の1を@個」と「3分の1を●個」足すと~。
これと同じです。
子供向けに分かりやすく単位などを持ってきたりして、具体化しているだけです。
分数が出てきたら、いつもホールケーキかピザである必然性はありません。(魚肉ソーセージ1本、棒状のなにかでもいい。)
子供向けに単位などをつけてわかりやすく具体化しただけです。

数学の世界では別に単位は必須ではまったくありません。

算数、数学の世界での
3×4と4×3は単なる数字同士の演算です。
さらに、乗法については、交換法則が成立します。
ですからむしろ「3×4と4×3は同じとするのが当然」。
(「状況がちがうでしょ!」先生は、数学が分かってない。)

さて、数年前に話題になったことですが、また別の以下のようなこともあります。

「全ての偶数1つと奇数1つに対して、(偶数)+(奇数)=奇数。これを示せ。」

正答率が低くて、話題となりました。

解答を書いてみてください。

答えなどは⇒

https://ak1kbs.hatenablog.com/entry/2020/06/20/235659