「かせぐ」しか考えない悪質な自称・家庭教師たち。中学受験、大学受験、高校受験、勉強法

家庭教師はたしかに単価は高いです。
それゆえか、家庭教師をやることに関して、なかなかすごいことを言っている人達もいます。
(1)担当件数を積み上げろ
(2)独自教材はつくるな
(3)教える、説明はするな。だめ出しだけで良い。
(4)学歴はいらない。

各項目の問題点を指摘します。

(1)担当件数を積み上げろ。
これをやると、指導のための予習、教材作成にかける時間が短くなります。つまり、指導の質がかなり低下します。

(2)独自教材はつくるな。
これは暴論ですね。まずあえて、レベルが高めの集団塾で教える場合のことを事例として挙げます。サピックス四谷大塚日能研など。
レベルが高めの集団塾は、塾内テストの点数でクラス分けされています。その「クラス名」が同じで年度が違う。そういう場合にどうなっているかを説明します。
クラス名が同じであれば、塾内部での偏差値はほとんど同じです。しかし、同じランクのクラスでも、年によって、苦手分野、「つっかかり方」が違います。
ですから、レベルが高めの塾の「同じクラス」でも、年度が違えば実際には「別の教材」が必要になります。

ただ、集団塾の場合は、講師の独自教材の作成を厳禁にしている塾もあるので、塾の場合はこれはできません。

家庭教師の場合、そんな変な社内規定(独自教材の作成が厳禁)はありませんから、担当してるのが、偏差値が同じで志望校も同じ生徒さんでも、一人ひとりの苦手に応じて、教材を作ることができます。
私はサピックスで講師をしていたときにも、「今年のこのクラスだと、こういう教材が必要なんだけどなあ」と思うことはけっこうありました。
同じクラスでも「苦手な部分」「どうまずい考え方をしているのか」、これらは違います。

ですから、よくある教材をずっとやっていても、「その生徒さんの」苦手は克服されません。
(*そこそこできるんだけど、特定のタイプの問題、「ある分野」が出ると点数が落ちる、そういうことありませんか?)
苦手を克服して、ワンランク上にいくには「自分の苦手」を克服する。解消する。これが必要です。
教える側からすれば、「見えている(生徒さんの)まずい考え方」、「この生徒さんの」ひっかかっていること、または頭にすっと入らないでいる考え方。「それを」分かってもらう教材が必要。こうなります。
となれば、真面目な家庭教師なら、自分で教材を作ります。
にもかかわらず、「(2)独自教材はつくるな」と言っている人達がいます。

また、教える側でなくても、自分自身(家庭教師や塾講師)が自分の受験のときに真剣に取り組んでいれば、「苦手問題ファイル」、「点数が悪かった回の模試の問題のファイル」を作るくらいのことはしています。
また、レベルが高めといわれている塾や予備校に通っていても、「数学はいいかもしれないけど、この塾、予備校は英語はよくないかも」のように思って英語は別の塾や予備校にした。
こういうような経験をしているものです。
これは、自分で自分の苦手を把握したり、自分で、到達すべき点に到達するには「何が必要なのか」を考えた。そういうことです。
つまり、家庭教師や塾講師自身が、かつて自分の受験に真剣に取り組んだ人間であれば、「自分に必要なもの」は何なのか、を考えた経験があるものなのです。
これは教える側からいってみれば「偏差値が同じA君、B君、でもこの二人に必要なもの、必要な教材は違う」。「だから」「それぞれの」教材を作ろう。

にも関わらず、「(2)独自教材はつくるな」と言っている人達がいる。(すごいですね)

(*純粋に初学の時点では、順当な教材を丁寧にやるでもOKです。ですが、高1の中ごろや、高2あたりから「偏差値は同じだけど苦手が違う」こういう分岐が始まったりします。)

(3)教える、説明はするな。だめ出しだけで良い。
これも通用しません。(かなり訳のわからない説です)
中学受験で海城中学以上、大学受験で東大、京大、一橋、上位の国立大学の医学部、東工大、慶応。
このランクへの指導法として、「教える、説明はするな。だめ出しだけで良い。」それはダウトです。
だめ出しだけで、海城中学以上、東大、京大、一橋、上位の国立大学の医学部、東工大、慶応。
このランクにとどくことは(ほぼ)ありません。

(4)(家庭教師に)学歴はいらない。
勘のよい、頭のいい方は(2)への指摘の文をお読みになった時点で苦笑なさっていると思います。
「(2)独自教材はつくるな」、「(3)教える、説明はするな。だめ出しだけで良い。」
こういうことを言っている人達は、その人達自身が、(2)への指摘文の後半で書いたように自分の受験に本気で「取り組まなかった」人達です。
自分の受験に真剣に取り組まなかった、取り組みが甘かった。ということは、「学歴はいらない」論の塾講師や家庭教師の受験結果は・・・?
(そういう論を言っている人達自身の「学歴」は?)
「だから」“(4)学歴はいらない”ということを言うわけです。
*よろしければ、(2)への指摘文をご再読ください。
当ブログの筆者の略歴一橋大学・卒。プロ家庭教師。講師歴サピックス駿台予備校、医学部専門予備校、など。合格実績東大京大大阪大学(医・医)名古屋大学(医・医)東北大学(医・医)九州大学(医・医)、など

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