学校でも、予備校・英語単科塾などでも、英語の講師には「文学部」出身者がかなり多いです。
しかし、そういった文学部出身者が、大学受験関連の講師になったときに、起きやすい問題があります。勉強法の関連で注意点があります。
和訳に関して、「文学部」出身の講師は
(A)入試ではそこまで要求されないことも授業で扱う。
「こういうのが分からなければ、英語が読めているとはいえない」みたいな感じで、入試ではそこで決着はついていないことまで扱う。
(B)自分の教養を出そうとして、「訳」としてはおかしなことを書く。(「和訳」としては余計なことを書く)
英作文に関しては、「文学部」出身の講師は
(C)模範解答において、文字数の多い副詞や接続語を使いたがる。
(D)入りくんだ表現で、字数をかせぐ。
まず、(A)について。大学受験の講師+人文系になるとこれが起きやすいです。
人文系出身の予備校講師、英語の単科塾の講師は、「大学講師くずれ」がけっこう多いです。(大学院までいったが、大学の講師にはなれずに予備校に)
大学の研究は、それこそ1人の作家についてずっと研究したりします。しかし受験生には、やるべき科目が何科目もあります。とくに国立大学を受験する場合は勉強すべき科目数が多いです。
文学部出身の英語の講師がやっている講義の内容をぜんぶこなそうとすると、勉強法の観点からは他の科目に割く時間、精神力・体力がなくなります。
しかし文学部出身の講師は、「研究者くずれ」なので、そこをわかっていません。
(B)については、こういう講師は格好を付けたつもりでしょうが、それを入試でやるとむしろ減点されます。(自分の教養を出そうとして、「訳」としてはおかしなことを書く。)
英作文の(C)については、受験生が、文学部出身の講師の「模範解答」どおりに書こうとすると、文字数の多い単語を使うことになり、それは「スペルミスでの減点」の危険性がアップするだけです。
さらに、英作文の(D)について。国立大学で近年よく出るようになった、自由英作文、意見表明型・作文においては、制限字数が80語~150語くらいのことが多くなっています。
これは、大学側が「あなたの主張をよく表す具体例や、理由などをいろいろ書きなさいよ。1つでは文字数あまっちゃうでしょ」。
こう考えてああいった字数(80語~150語)にしているのです。
文学部出身の講師が「模範解答」としてよく書く、ああいった入りくんだ文で字数をかせぐと、むしろ「具体性がない。かいていることがふわっとしすぎ。理由の記述が少なすぎる」として減点されます。
文学部出身(「研究者くずれ」)の英語講師の言うとおりすると
(A)入試ではそこまで問われないことまでやって、他の科目をやる時間、集中力・体力がなくなる。
(B)訳し方をまねすると、入試ではむしろ減点される。
(C)文学部出身の講師の「模範解答」に従おうとすると、英作文での「スペルミス」のリスクがあがる(だけ)。
(D)自由英作文について、文学部出身の講師の「模範解答」に従うと、入りくんだ表現で字数をかせいだだけなのが、採点官にバレる。
⇒「具体性なさすぎ、かいていることがふわっとしすぎ。理由すくなすぎ」として減点。
(ご注意ください)
*当ブログの筆者の略歴;一橋大学・卒。プロ家庭教師。講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。合格実績;東大、京大、大阪大学(医・医)、名古屋大学(医・医)、東北大学(医・医)、九州大学(医・医)、など。