センター試験や私立大学の国語では、マークシート式、選択式問題が多く出されます。
特にセンター試験では国語の読解問題の1問あたりの配点が大きいので、上位生でも「こわいな」と思っている人もいると思います。
ですが、国立大学などの医学部の志望者、また東大、京大、一橋、東工大の志望者はセンター試験を受けなくてはなりません。また、早稲田などの有名私立大学にいこうと思った場合文系ならほぼ国語を受けることになります。
そういった、センター試験や私立大学入試の「マーク式・選択式の国語」への対策やテクニックとして、以下のようなことを言っている(語っている)人達もいます。
(1)言い訳をしている選択肢はだいたいバツ
「~~であったりもするが***だ」、「~~だが、***だ」といったような書き方になっている選択肢は99%バツ。
(「----だから~~だ」の形でない選択肢は、99%バツ。)
(2)いいすぎ
「すべて~だ」型の(例外は無いという言い方で断言している)選択肢は、99%バツ。
(3)一番長い、または一番短い選択肢は80%~90%バツ
長い=(1)のようないいわけをしているから長くなる。
短い=欠落させてはいけない内容を欠落させている。
だからバツ。
(4)選択肢のいちばんはじめの(つまり(1)とか(ア))は、不正解。
(5)(小難しいことを言っていそうだが)意味不明の選択肢はバツ
選択式の国語などに関して、こういうようなテクニックを言っている人達がいますが、実はこれらはほとんどが「ダウト」か「パクリ」なんです。
以下項目ごとにそれを説明します。
(1)言い訳をしている肢はだいたいバツ〔99%バツ〕
→ダウト。
2016年センター試験の国語、現代文〔1〕の問四は「すべての選択肢が、いいわけ型」。直線的な命題型でない選択肢。(すべての選択肢が。)
この年のセンター試験以外にも、早稲田大学の多くの学部の国語で、ただし書き型、いいわけ型の選択肢が正解ということが(よく)あります。
(同志社大学も、「言い訳型」、ただし書き型の選択肢が正解、という問題を出しています。)
このように、早稲田大学、同志社大学が、ただし書き型、いいわけ型の選択肢が正解という問題を多くの学部で出しています。
ですから「言い訳をしている選択肢はバツ」は「ダウト」です。
(2)いいすぎ〔99%バツ〕
「すべて~だ」型の選択肢は、99%バツ。
→これは、善方(善方威)の説のコピー、(善方説のパクリ)
(3)一番長い、または一番短い選択肢は80%~90%バツ
長い=(1)のようないいわけをしているから長くなる
短い=欠落させてはいけない内容を欠落させている。
→「短い」の方は、ダウト!です。
なぜかというと、早稲田、同志社、立命館、学習院などでは「一番短い選択肢が正解」。
そういう問題が出ています。
実際、早稲田、同志社、立命館、学習院などでは「一番短い」選択肢が正解になっています。
したがって「ダウト」
(4)選択肢のいちばんはじめの((1)とか(ア))は、不正解。
→近年は、ダウト。たしか同志社が、「最初の選択肢が正解」という問題を出しています。
(5)(小難しいことを言っていそうだが)意味不明の選択肢はバツ
→津田秀樹、有坂誠人の説のパクり。
これは、割と知られているので言えば、(当時)代ゼミ講師の有坂誠人の「例の方法」のパクリ(*注意1)
なんとこのように、このようなテクニックはほとんどが「ダウト」もしくは、善方、津田、有坂のパクリ。
こういうテクニックを語っている人たちもいますが、それはこのように「ダウト」かパクリなんです。
出典をまったく言わずに、さも自分が思いついた、という感じで言っている人達もいますが、(それらは)津田、有坂、善方のパクリです。(+通用しない「ダウト」テクニック)
(「ダウト」テクニック→センター試験、早稲田、同志社、立命館、学習院などで「通用しない」。)
この文の末尾に、まとめを作っておきます。
(*注意1)
津田秀樹も、有坂が「例の方法」を出す前年の1986年に「快法」というキーワードで本を出しています。そしてその本の内容は「本文を読まずに選択肢だけを比較して正解を出すというテクニック」です。
津田さんがその本を出したのは、有坂さんの前年です。したがって時系列でいうと、「本文を読まずに選択肢だけみて、選択肢の長さや他の選択肢との類似度などから正解を導き出す」そういうテクニックの元祖は、津田秀樹さんです。(1986年)
ですので、今、「選択肢の内容を重視せず、選択肢の特性(文の長さや他の選択肢との語の一致度など)をみて、選択肢が~だったらそれは不正解(orこういう選択肢が答え)なんだよ」というテクニックを語るのは、とくに津田秀樹さんの説のパクリ。
そういうことになります。
<まとめ>
(1)言い訳をしている選択肢はだいたいバツ〔99%バツ〕
→ダウト。
2016年センター試験の国語、現代文〔1〕の問四は「すべての選択肢が、いいわけ型(ただし書き型)」。
(すべての選択肢が、「直線的な命題型でない」もの。)
早稲田、同志社でも、「いいわけ型」「ただし書き型」選択肢が正解ということがよくある。
よってダウト。
(2)いいすぎ〔99%バツ〕
「すべて~だ」型の選択肢は、99%バツ。
→これは、善方威の説のパクリ。
(3)一番長い、または一番短い選択肢は80%~90%バツ
→「短い」の方は、ダウト!
早稲田、同志社、立命館、学習院などでは「一番短い」選択肢が正解になっている。
よってダウト。
(4)選択肢のいちばんはじめの((1)とか(ア))は、不正解。
→近年はダウト。(たしか)同志社が「最初の選択肢が正解」という問題を出題。
(5)(小難しいことを言っていそうだが)意味不明の選択肢はバツ
→津田秀樹、有坂誠人の説のパクり。
(※本文を読まずに、選択肢の特徴で解答をしぼるテクニックの元祖は、津田秀樹。(1986年))
*当ブログの筆者の略歴;一橋大学・卒。プロ家庭教師。講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。合格実績;東大、京大、大阪大学(医・医)、名古屋大学(医・医)、東北大学(医・医)、九州大学(医・医)、など
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