医学部や東大を志望している「受験生」が書いているブログもあります。(受験生ブログ)
そういった受験生がブログを書き始めた理由は
(A)不満、「うまくいっていない」ということがあったときに「はき出したい」
(B)勉強の進捗状況などを公開することで、自分にプレッシャーをかけて、さぼりを防止。
大別すると、受験生ブログというのはだいたいこの2つになります。
(A)の方は、言い訳やグチが多く、勉強法などの情報が無い。こうなりやすいです。
(B)のほうは、10月あたりになって受験勉強が佳境に入ってくると、かなり更新頻度が落ちたりします。
これは、うまくいっている受験生は、東大や医学部のある旧帝大の学校別模試を受ける、復習する、過去問を解くなどいろいろやっていて「ブログどころじゃないな」となるからです。
つまり、「うまくいっている受験生ほど、受験生ブログは書かなくなっていく」のです。(そして勉強法もそういった人達はほぼ確立しているので、それについては書きません。)
また、受験生ブログを書いていた人が数ヶ月経ってブログを復活させたりします。
ですが、医学部や東大などの大学受験がスムーズにいった「受験生ブログ」の筆者は、受験が終わってから受験のこと(どんな勉強をした、勉強法の話)はほとんど書きません。
講義選択の話、サークルの話、バイトの話、趣味の話。
受験がスムーズにいった「受験生ブログ」の人たちは、こういったことぐらいしか書きません。
したがって、うまくいった受験生は受験のこと、勉強法のことはほとんど書かないので、受験生ブログを読んで、「情報を得ようとする」のはほぼ無理です。
読んでも、「吐き出し型」受験ブロガーのブログを読んでいるだけ、になりやすいのです。
「吐き出し型」受験生ブログには、「うまくいくための情報」はほとんどありません。
また、受験後にネットに受験のことを書く、または本の一部に受験体験を書く。こういう人たちも少数ですがいます。
しかし、そういう人たちというのは、「受験の結果がどうなるかわからなかったけど、うまくいって」「はしゃいでいる」人たちです。
医学部や東大の受験が順当にいった受験生は、「ああ終わったな(やっぱり)受かった」。そういう感覚なので、受験に関して(どんな勉強をした、勉強法の話)のことを語ったりはしません。
このあたりのことは、見分け方があります。
受験が終わって、受験ついて語っている受験生ブロガー、または本に体験記を寄せている受験生の「合格学部」を見ることです。
このタイプは、東大でいえば、文3、理2が多いです。(京大だと、総合人間学部、農学部、場合によっては教育学部)
東大は、2次試験で出す問題が同じ、配点(科目ごとの満点)も同じです。したがって、科類のランク差がはっきりでます。
東大では、「文系」で合格ラインが一番低いのは文3、「理系」で合格ラインが一番低いのは理2です。
そして、受験が終わって、受験や勉強法について語っている受験生ブロガー、または本に体験記を寄せている受験生が受かった科類は、東大では文3と理2が多いです。
(京大だと、総合人間学部、農学部、教育学部)
というとは、なにかがちょっと違っていたら、東大には落ちているランクの人たちです。
また、こういう人たちは体験記やブログに「夏の東大実戦でC判定、D判定ですが、受かりました」「xxxという問題集は、難しすぎるので、やらなくてもいいと思います」。
そういったことをよく書きます。しかし、受かったのは、東大の中では、2次試験の合計点が一番低い、文3か理2。(京大だと、総合人間学部、農学部、教育学部)
ほんのちょっとしくじったら、東大には落ちていた可能性の高い受験生です。
こういう人達が体験記やブログで言っていることを真に受けるのはリスキーではありませんか?(私も自分の受験のときにちょっとは体験記を読んだことはあります。しかし、実際に受けたときは数学がかなり難しく(前期日程=一橋)、また社会がクセがつよく、意外な出題でした。体験記はほとんど役にたちませんでした。数学は、入ってから分かったのですが、商学部の合格者と同じくらいはとれていたようでした。)
受験ブログや体験記で、受験について語る受験生は、東大だと文3か理2。つまりちょっと違っていたら、東大には落ちていた層。そういう人達が体験記やブログなどで、「夏の東大実戦でC判定、D判定ですが、受かりました」「xxxという問題集は、難しすぎるので、やらなくてもいいと思います」。その説をそのまま信用するのはリスキーではありませんか?
*当ブログの筆者の略歴;一橋大学・卒。プロ家庭教師。講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。合格実績;東大、京大、大阪大学(医・医)、名古屋大学(医・医)、東北大学(医・医)、九州大学(医・医)、など