「高3以前に「共通テスト」の英語で@@%取れたら早慶の可能性がある!」「高3以前に英検で@級とれていれば早慶の可能性がある!」
こんなことを言っている個別塾やオンライン塾の塾長・関係者などもいます。
相当に不思議な説です。
ざっと検証してみます。
(1)非受験学年のときの「共通テスト」の出来具合で、早慶の可能性を計る(?)
「共通テスト」の英語の問題と早慶の入試問題は方向性が違いすぎます。
さらに早慶は最終的には同じ大学内でも学部ごとの出題の差、方向性の違いも相当に大きいです。
一方、共通テストは、なるべく全員向けに作っているものです。
ですから問題の方向性が全然一致していません。
(非受験学年のときの「共通テスト」の出来具合で、慶応大学、早稲田大学への可能性を計る、届く可能性を考える。これは珍説です。)
(2)「高3以前に英検で@級とれていれば早慶の可能性がある!」
<受験層>
英検(特に準2級以上の上の級)
中学生+大学生+その他学生=約40%
高校生=約16%
(「英検」の公式発表データ)
大学受験
18歳か19歳=約100%
<問題>
・英検
問題文の内容はさして高レベルではない。
高レベルにしてしまうと、意外と受験している中学生に不利になりすぎるから。(前項の「受験層」の比率参照)
(もし本文の内容のレベルを上げると文句が出たり受験者が減ってしまう。また精神年齢などの差で「点差」が出すぎてしまう。だから受験年齢を区切っていない英検では本文の内容のレベルを上げることはできない。)
単語力でかなり決まる。
しかも使われている単語は、いまの30代、40代のライターは使わないなあ、という単語。
とどのつまり、ネイティブの中学生用に、ジイサンが書いた英文。(=英検の本文)
・早慶の本文。
述べている話題のレベルが高いことが多い。
文学部および出題者が出題に苦しんだとき「以外は」文章自体もたいていは新しめ。
使われている単語も、30代~40代くらいの書き手だろうねと感じられる単語。
基本的に新しめの文章で、述べている内容のレベルも高い。
「英検とれ、とれ」これは都市圏の3番手くらいの進学校の先生、および地方の進学校の先生くらいしか言ってません。
「高3以前に英検で@級とれていれば早慶の可能性がある!」こういうことを言っている個別塾やオンライン塾の塾長などもいますが、それは英検の「特徴」(大学受験には通用しない)を自分では見ずに、そういった人達の言っていることをコピペしただけでしょう。
またこの意見の元祖である都市圏の3番手くらいの進学校の先生、および地方の進学校の先生は、「自分で問題を作らずに、生徒に演習量をやらせる」そのためにそういうことを言っているのです。
(1)非受験学年のときの「共通テスト」の出来具合で、早慶の可能性を計る(?)
⇒本文の方向性、「問題の」方向性の食い違いを見ていない。
⇒共通テストは全員用。早慶は学部間の違いまである。
(2)「高3以前に英検で@級とれていれば早慶の可能性がある!」
⇒「英検」=ネイティブの中学生(「8学年」など用)を想定して、ジイサンが書いた英文。*英検は本文の内容はさしてレベルは高くない。古臭い面倒な単語(ジイサン文)でむずかしくなっているだけ。
⇒「早慶」=基本的に新しめの文章で、述べている内容のレベルも高い。*使われている単語も、いまの普通の中年が使っている単語。
上記の(1)、(2)を早慶の合格基準として「両方」言っている個別塾やオンライン塾の塾長などもいます。
そういった人に任せますか?
<当家庭教師センターの2020年入試での実績>
281人中。
東大、85名、合格。
国立大学、医学部=52名(実数)合格(旧帝大含)
早稲田大学、262名合格(2020年。複数学部合格をカウント)
慶応大学、173名合格(2020年。複数学部合格をカウント)
当ブログの筆者の略歴;
一橋大学・卒。(+東大・理2、再受験で合格。*再入学は親にとめられた。)
プロ家庭教師。
講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。
ネット指導用の英語の教材をいろいろ作りました。月4回で月額7000円(5000円)あたりの予定で考えています。
「共通テストに関して」(大手予備校のいまの「実力」)