大手予備校の、共通テストに対する態度、姿勢、かなりまずいと思います。
大手予備校の共通テスト対策のやる気のなさ、仕事の遅さ、労力のかけなささ具合はちょっと驚きです。
2021年の5月になれば、「テスト形式の共通テスト対策」問題集を大手予備校は出してくるとわたしは思っていました。
(大手予備校がそろえてくると思っていました)
しかし、いまは2021年の5月の半ばを過ぎています。
それでも「テスト形式の共通テスト対策」問題集を、大手予備校はほとんど出していません。
さらに大手予備校やユーチューブで宣伝をしている塾は、「英語以外は共通テストになっても変わっていない」「共通テストはセンター試験対策で大丈夫」「易化している」、そんなようなことをいっています。
しかし、そんなセンター試験時代の感覚だけで、「共通テスト」対策をあまりしないと、出願できる大学のランクがかなり下がります。
なぜなら、数学、国語も変化しているからです。
そこで、「共通テスト」独自の問題への対策をあまりせず、数学で「共通テスト独自の問題」はだいたい失点した、国語も「難化した部分で失点した」、
こうだった場合に共通テストの合計点がどうなるかを試算してみました。
まず数学は大学入試共通テストで、「共通テスト」独自の問題への対策がなくて、「共通テスト」独自の問題は全部落とした場合。
数学1A
マックスが71点。
63点の人も出てくる。
数学2B
マックスが84点に。
したがって、数学2科目の得点のマックスは、155点。
他がパーフェクトだったとしても、この点数まで、となります。
数学以外の科目についても、「共通テストになっての難化部分、変化分で失点した」とします。
すると、
英語90点(リーディング)
英語75点(リスニング)
数学155点
国語130点
理科90点
地歴83点
623点/800点(706点/900点)
大手予備校やユーチューブで宣伝をしているオンライン塾のように「共通テストはセンター対策とほぼ変化なし」理論でいった場合、それだと上記のような点数になります。
*数学が155点だと、東大・京大・一橋は、出願できるか?と心配になると思います。
そして、「この点数」だと
山梨大学(医学部)後期は足切りもかなりありえます。
なお、山梨大学・医学部は、募集人員のほとんどを「後期」でとります。
その、募集人員の大きい山梨大学(医学部)後期は、「この得点」だと出願できない。
足切りがかなりあり得るから。
*つまり前期日程では「受けたい本命」を受けて、後期は山梨大学で「押さえる」、この戦略がありえなくなってしまう。
「この点数の取り方」では、足切りがけっこうありえるから。
(戦略上のダメージが大きい。)
また
筑波大学・医学部(前期)
新潟大学・医学部(前期)
これらに関しても、「ボーダー以下」。
この2大学は共通テストがほぼ素点。
つまり「この点数の取り方」では、共通テストでのビハインドが「そのまま」ビハインドとして残る。
さらに、信州大学・医学部(前期日程)も、ボーダー以下。
後期の山梨大学(医学部)は出願できない、足切りがかなりありえる点数だから。
そして、前期日程も、筑波大(医)、新潟大(医)、信州大(医)も出願しない方がいい、そんな点数ということになります。
どこ受けるの?になってきてしまいます。
*「この点の取り方」では比較的メジャーな選択肢がNGになってしまいます。
(医学部、どこ受けるの?)
山梨大学・医学部(後期)足切りされるから出願ムリ。
筑波大学・医学部(前期)、新潟大学・医学部(前期)、信州大学・医学部(前期)「この点の取り方」ではボーダー以下。
また「この点数の取り方」の人が文系だった場合。
一橋・経済(後期日程)けっこう足切り。
東北大学・経済(後期)足切りもありえる。
横国・経済(後期)ボーダー以下。
つまり、この点数の取り方で文系だった場合は、後期は「横国」より下に出願するしかない。
(「この点数の取り方」では、文系で「後期」どこ受けるの?どこだったら受けられるの?になってしまう)
こうなってしまう原因は、大手予備校やユーチューブで宣伝をしているオンライン塾が言っている「共通テストはセンター対策とほぼ変化なし」理論。
しかしそれで行くと、数学2科目の合計が155点止まりになることも十分ありえる、また国語では古典で点数が伸びず、合計点が「あの点数になってしまう」、これです。
さらに大手予備校は、2021年の5月の半ば過ぎになった今でも、「テスト形式の共通テスト対策」問題集をほとんど出していない。
それについていくと、共通テスト独自の問題への対策ができません。
その結果、合計点が上述のような点数になってしまいます。
そして、医学部は新潟大学、信州大学より下にしか出願できない。
医学部・後期、山梨大学は足切り。
文系でも、後期は横国より下にしか出願できない。
こうなってしまいます。
<<当家庭教師センター全体での入試結果>>
2021年入試。
259人中。
東大、87名合格。
国立大学・医学部(医学科)54名、合格
*東北大学・医学部(医学科)、北海道大学・医学部(医学科)を含む。
早稲田大学:267人、合格(*複数学部合格をカウント)
慶応大学:178人、合格(*複数学部合格をカウント)
*慶応大学は、医学部(医学科)合格8名を含む。
一橋大学、11名合格。東工大、10名合格。