「上位の」大学について(国立大学・医学部をふくむ)、河合塾の全統記述模試「で」考えるのは、あまり正しくありません。
(「指導者」が、「全統記述模試でA判定、いけるね」だった場合はかなり問題です。)
まず1つ実例を出します。
慶応・医学部・医学科について。
河合塾が言っている、慶応大学・医学部・医学科の基準偏差値は72.5。
しかし基準偏差値が72を超えているということは、実質的には「全統記述模試では、慶応・医学部・医学科の判定はつかない」。(とくに「共通問題」方式でない場合。)
偏差値72ないと無理というのは
「ふつーの母集団にふつーの問題を出して、平均点は60%前後、有名校に受かる人は100点」
この状況です。
(「この状況」「この形」でないと、上位は偏差値72だらけという数値にはならない。そして「そんな偏差値分布」になるのは、普通の中学生が受ける公立高校むけの模試(くらいしかない)。*しかもその場合でも最上位校の基準偏差値は「71」や「70」。72.5ではない。)
しかし、有名大学の個別入試(慶医)は、「ふつーの母集団にふつーの問題を出して、平均点は60%前後、受かる人は100点」。「この状況」でしょうか?
出る問題も「ふつーの」問題でしょうか?
別の実例等も挙げておきます。
旧帝大の医学部の中で受かりやすいのは北海道大学がその1つだとは思います。
ただ、河合塾の全統記述では北大・医学部・医学科の基準偏差値は「65」となっています。
しかし実勢では、全統記述で偏差値65で北大・医学部・医学科は無理ですね。
まじめである程度届きそうになっている受験生は、秋あたりからは全統記述は受けない、ということもけっこうあります。
「過去問とかやってたほうがいい」「全統記述うけにいくよりそっちが大事」。まぐれではなく受かる層はそういうことを思っています。つまり、「まあ受かるよね」という層はそのころ全統記述はそんなに受けていない。
河合塾の全統記述では北大・医学部・医学科の基準偏差値は「65」となっています。
ですが、実勢では、全統記述で偏差値65で北大・医学部・医学科は無理です。
ですから、学校別模試がほとんどまだ実施されてない。
学校別模試の判定はぜんぜん出ていない。
「この時期に」「塾生が模試でA判定とりました」
とアピールしている塾があったら、その塾は「上位国立大学・医学部・医学科」入試の実勢をぜんぜんわかっていない塾です。
(さらに近年の大手予備校の問題点もまったく知らない、わかっていない塾です。)
<<当家庭教師センター全体での入試結果>>
2021年入試。
259人中。
東大、87名合格。
国立大学・医学部(医学科)54名、合格
*東北大学・医学部(医学科)、北海道大学・医学部(医学科)を含む。
早稲田大学:267人、合格(*複数学部合格をカウント)
慶応大学:178人、合格(*複数学部合格をカウント)
*慶応大学は、医学部(医学科)合格8名を含む。
当ブログの筆者の略歴;
一橋大学・卒。(+東大・理2、再受験で合格。*再入学は親にとめられた。)
プロ家庭教師。
講師歴;サピックス、駿台予備校、医学部専門予備校、など。
ネット指導用の英語の教材をいろいろ作りました。月4回で月額7000円(5000円)あたりの予定で考えています。
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